午後1時、室温34.5度!
 でもクーラーはつけられません。
 ドアと窓を開けっ放しにして入ってくる風で、オレには充分。
クーラーは贅沢品であり、体に悪いという思いが身にしみついてしまっているのです。

 そういう育ちであるのです。

 ですから就寝時と、来客のあるとき以外はクーラーをつけません。
 しかしこのまま昼にクーラーをつけなければ、もはや温帯ではなく、亜熱帯と化してしまったこの国で、
熱中症にやられるのは目に見えてわかっておりますから、生命維持のためにもクーラーはつけなければならないでしょう。

 しかし肉体は冷えても、心はすこしも涼しくなりません。
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# by aizan49222 | 2010-08-23 17:39 | 愛山メッセージ
生存確認
 セミが焼け死ぬかと思われる酷暑の中、相変わらず市民プールに通いつめています。
 と、べつに口をきいたわけではありませんが、自然に顔なじみができてきました。
 いずれもわたしよりも年上の世代ですが、そのうちにその人たちが姿を見せないと心配になるようになってしまいました。
 これは寄席の客席に、よく似ています。
 まったくの赤の他人で、寄席の客席で話をしたことはないけれど、出かけると必ず会う人が、しばらく姿を見せないと心配になり、再び姿を見かけるようになるとホッとするという、これは一種の生存確認なのかもしれません(笑)。

 ……過日、そのプールからの帰りに交通事故を目撃しました。
 横断歩道を自転車で渡ろうとした女子高生に車がぶつかりました。
 明らかにドライバーの信号無視です。
 わたしとは50メートルほどの距離がありましたが、幸いなことに横断歩道の反対側に、わたしと同世代と思われるジョギング中の男性が、この事故を目撃しており、この方が女子高生に近づきますと、信号を指差しながら、しきりに話しかけています(君に責任はないよと慰めているように、わたしには見えました。ぶつけられた後、女子高生はすぐに立ち上がっていました)。
 ドライバー(主婦)も、すぐに車を寄せて止めて現場に歩き始めましたので、わたしも悪質な事故にはならないと判断して、アマチュア講釈師に稽古をつける時間が迫っておりましたので、その場を後にいたしました。

 それにしても生死の境は紙一重です。
 わたしはこの数年「明日自分が死ぬと仮定して、自分がやりたくて、しかもやれることを、何かやり残していないか」というところから発想して、さまざまな会の企画を立てていますが、ますますその思いを強くしました。

 しかしいくら明日自分が死ぬと仮定しても、性格だけはどうにもなりません。直らない、改まらないから、性格というのかもしれませんし、変わらない性格を見続けているのが、わたしの生存確認なのかもしれません。

 とても辛いことです。スーッ(深いタメ息)。
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# by aizan49222 | 2010-08-20 18:46 | 愛山メッセージ
神田愛山・宝井琴調夏の会
 わたしと琴調さんは昭和49年入門の、まったくの同期であります。
 時に、わたしが二十歳で琴調さんが十八。
 たとえ所属する協会は違っても、お互いがお互いの楽屋を訪ねて知り合って以来の付き合いとなりました。

 わたしと琴調さんが「男性の骨格美であり、根底にダンディズムが流れる伝統芸としての講談の最後の後継者」という言葉に嘘はありません。
 あるご定連に「たしかに女流の会とあなた方の会とでは、客質と高座の雰囲気が微妙に違いますね」といわれたことがありますが、その微妙な違いを守り続けているのが、わたしと琴調さんなのです。

 わたしの「河村瑞軒」は師二代目神田山陽の十八番中の十八番で、わたしは中学の頃に、この講談をラジオで聴いて「こんなに面白い落語のような講談があるのか」とビックリした覚えがあります。
 また結城昌治先生の「骨の音」は怪談を意識して短編小説から講談にしたわけではありません。あくまでも普通の読み物のつもりでした。
 が、初演以来お客さんに「とても怖い講談ですね」との評を受け続けるうちに、自分でも「怪談なのかなあ~」と思うようになった次第です。
 つまりこの作品は怪談ではないけれども……怪談なのです。

 前座さんは使わずに二人がたっぷり二席ずつ。
 神田愛山に宝井琴調……最強タッグだと思っています。
 どうぞ、ごゆるりと伝統芸をお楽しみください。


「神田愛山・宝井琴調夏の会」8/20(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F
 (ビル裏口のエレベーターを5Fで降りて左)・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・「おたのしみ」琴調・「河村瑞軒」愛山
(仲入り)これよりミステリーと怪談…「(結城昌治原作)骨の音」愛山・「(牡丹燈籠)お札はがし」琴調
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# by aizan49222 | 2010-08-14 08:57 | 愛山メッセージ
講談私小説
 猛暑の中、いよいよ講談倶楽部が近づいてまいりました。

「講談倶楽部」8/11(水)12(木)12時
・お江戸両国亭(JR両国駅東口・大江戸線A5出口・本所警察隣・墨田区両国4ー30ー4)
・各2千円(ブログプリント持参割引有り)

8/11(水)貞鏡・・すず・一龍斎貞寿・神田あおい・(二つ目昇進)宝井琴柑・「お題講談」神田陽司(仲入り)神田阿久鯉・「(講談私小説『母の最期』上)親父のため息」神田愛山

8/12(木)貞鏡・すず・一龍斎貞寿・神田紅葉・神田織音・宝井琴柑・「(講談私小説『母の最期』中)ダンボールの位牌」神田愛山(仲入り)「(講談私小説『母の最期』下)出身地」神田愛山



 高校時代に国語の教科書で梶井基次郎の「檸檬」を読んだときの衝撃は、未だに忘れることができません。
 作家自身の自責の念に囚われる心象風景を描き、綴る私小説。
 わたしの「品川陽吉伝」が、まさにわたし自身がモデルになっている私小説であり、講談私小説というネーミングを考え出したときには「おれが講釈師になってやりたかったのは、まさしくこれだ」と思わず身震いがでました。
 講談私小説品川陽吉伝は新作講談の純文学ですが、古典講談の骨格を持ち合わせておりませんと、とても演じられるものではありません。そういう自負はあります。
 前方の若い人たちも一生懸命に高座をつとめてくれるはずです。
 お盆休みの昼はお江戸両国亭。講談倶楽部の講談私小説でお楽しみください。品川陽吉が皆様方をお迎え申し上げます。
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# by aizan49222 | 2010-08-07 19:38 | 愛山メッセージ
9~10月スケジュール
9~10月スケジュール
(一般客入場可能会限定・諸般の事情による変更はご容赦願います) 問TEL03-3430-6615 愛山工房

「講談・落語たっぷり会」9/3(金)10/13(水)12:30
・お江戸日本橋亭(三越前駅A10出口中央通神田駅方向初角右数分・中央区日本橋本町3-1-6)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・神田愛山・宝井琴調・立川談幸・三遊亭竜楽(9/3トリ「池田輝政」琴調10/13トリ「替り目」竜楽

「第12回コタン講談会」9/3(金)19:30
・ライブハウス四谷コタン(新宿区若葉1ー9金峰ビル101)
・2千円+ワンドリンクオーダー制(ブログプリント割引なし)
…四ッ谷駅(四ッ谷見附交差点側)を出て新宿通りを上智大学とは反対方向に直進5分ほど歩くと左側にジョナサンあり左折初角を右折突き当たって左折15mほど先左側ビル~
・「前講」神門久子・「(露地野裏人作)ポッタン」「怪談小幡小平次」神田愛山

「講談新宿亭」9/10(金)昼の部12:30・夜の部17:30
・新宿永谷ホール(西武新宿駅より職安通り方向グリーンプラザそば・新宿区歌舞伎町2ー45ー5)
・1500円(ブログプリント割引なし)
・愛山他日本講談協会会員交互出演(愛山夜の部トリ「講談私小説(四)影法師」)

「黒門町本牧亭講談定席」9/11(土)10/9(土)10(日)12:30
・日本料理本牧亭(黒門小学校そば・台東区上野1ー11ー9イマスサニービル1F)
・2300円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山他日本講談協会会員交互出演

「講談広小路亭」9/21(火)10/18(月)11:50
・お江戸上野広小路亭(上野広小路交差点角・台東区上野1ー20ー10)
・2千円(ブログプリント割引なし)
・愛山他日本講談協会会員交互出演

「松丘亭寄席」9/22(水)10/27(水)19時
・多磨墓地永福寺(西武多摩川線多磨駅下車線路沿いに白糸台方面へ5分線路そば)
・500円以上(ブログプリント割引なし)
・神田愛山・林家時蔵・柳家蝠丸・瀧川鯉昇・三遊亭右左喜

「神田愛山独演会」9/24(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「鼠小僧次郎吉伝(二)松山の身請け」他新作一席

「神田愛山とアマ弟子(露地野一門)の会」10/24(日)13:30
・らくごカフェ・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・「ご挨拶」神田愛山・「(徳川四戦記)三方ヶ原軍記」高木洋子・「(結城昌治原作)七人目」露地野一文(神村昌志)・「(明治白浪女天一坊)爆烈お玉」露地野ぼん子(神門久子)・「幡随院長兵衛芝居の喧嘩」「決められない男」神田愛山
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# by aizan49222 | 2010-08-06 10:47 | 愛山出演スケジュール
講談倶楽部
  ちょいと前に左首筋を痛め、今は左手甲の親指のつけ根を痛めています。
 原因は明白で、夜な夜な座椅子にもたれて不自然な姿勢でゲーム機を持ち、ソフトを相手に将棋を指しているからであります。
 とにかく没頭しやすい性格なものでして……はい。猛省。
 ……現在東京の講談界は日本講談協会と講談協会の二派に分かれ、フリーの人たちもおります。
  講談倶楽部は、わたしの呼びかけに心よく集まってくれた超党派の講釈師たちによる会です。
「よし、そういう趣旨なら行ってやろう」
 というお客さんの心意気に訴える会です(そういうお客さんが必ずいてくれるはずだと、わたしは信じています)。
 わたし以外はいずれもさわやかな連中です(笑)。
 とくに陽司の「お題講談」などは、講談界開闢以来のものですよ。誰にも真似はできません。
  お盆休みに入っておられる方も多いことと思いますが、女流以外は聴かない方も、陽司以外は聴かない方も、プロの講談を聴こうともしないアマチュア講釈師の方も、ご来場のほど、ひとえにお願い申し上げます。


「講談倶楽部」8/11(水)12(木)12時・お江戸両国亭(JR両国駅東口・大江戸線A5出口・本所警察隣・墨田区両国4ー30ー4)各2千円(ブログプリント持参割引有り)
8/11(水)貞鏡・すず・一龍斎貞寿・神田あおい・(二つ目昇進)宝井琴柑・「お題講談」神田陽司(仲入り)神田阿久鯉・「(講談私小説『母の最期』上)親父のため息」神田愛山
8/12(木)貞鏡・すず・一龍斎貞寿・神田紅葉・神田織音・宝井琴柑・「(講談私小説『母の最期』中)ダンボールの位牌」神田愛山(仲入り)「(講談私小説『母の最期』下)出身地」神田愛山
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# by aizan49222 | 2010-07-31 23:54 | 愛山メッセージ
わたしの稽古法
 今度の独演会でネタ下ろしする「鼠小僧次郎吉伝(一)小仏峠」は講談本から起こしております。 例によって誰の小仏峠も参考にはしておりません。
 といって、ただ本に書いてある通りに暗記して読むのは活版読みといわれて笑われてしまいます。
 当然といえば当然ですが、やはり己の創意工夫が評価の対象となるのです。

 わたしがネタ下ろしをする場合には、台本を書いたあとは、ただひたすら覚えます。
 頭の中で何日も何日もストーリーを転がします。加筆修正をほどこします。
 するとそのうちに頭の中の読み物が「もう頭の中にいるのは窮屈だ。いい加減で外に出してくれ。声に出して読んでくれ」と悲鳴をあげます。絶叫します。
 そしてこの機をとらえて、本息で稽古を始めます。三回稽古をすれば、大抵形になります。
 今回の小仏峠も、いつもと同じ段取りで仕上げました。

 しかし最終的には高座です。生のお客さんに読み物をぶつけてみて、初めて登場人物に血が通い、肉がつきます。作品に魂が宿ります。

 また他一席の新作は「訓練士」に決めました。
 講談ショートショートの旧作ですが、久しぶりなので、ネタ下ろし同様の緊張感があります。
 蛇足ながら、講談ショートショートは結末が命です。

 最後のお願いです。
 ぜひともご来場くださいますように……。

「神田愛山独演会」7/30(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「鼠小僧次郎吉伝(一)小仏峠」「訓練士」

・当日会場にてCD販売~神田愛山自選講談集(8)「小夜衣草紙」「やかましい休日」
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# by aizan49222 | 2010-07-28 00:05 | 愛山メッセージ
目覚めれば、猛暑
 お暑うございます。

 独演会が近づいてまいりました。「鼠小僧小仏峠」の初演です。前回までの「天保水滸伝」はハードボイルドでしたから、「鼠小僧」は柔らかくまとめるつもりでおります。硬から軟へ……です(この演じ分けができて、はじめて真打の技量といえます)。

 初演は完成品を提示するわけではありません(もちろん完成品のつもりで仕上げてはまいりますが)。
 お客さんの反応を肌身で感じて修正をほどこすための参考にさせていただく高座となります。
 その意味で、その読み物の初演を聴かれたお客さんは、実にラッキーな方なのです。ミスが目立ちますからね(笑)。

 他一席の新作は、当日のお楽しみとさせていただきます。
 ご来場のほど伏してお願い申し上げます。

「神田愛山独演会」7/30(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「鼠小僧次郎吉伝(一)小仏峠」他新作一席


当日会場にてCD販売~神田愛山自選講談集(8)「小夜衣草紙」「やかましい休日」
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# by aizan49222 | 2010-07-25 13:52 | 愛山メッセージ
神田愛山自選講談集(8)「小夜衣草紙」「やかましい休日」新発売



神田愛山自選講談集(8)「小夜衣草紙」「やかましい休日」(通販はいたしません。愛山主催会にて発売)




バックナンバー情報
「神田愛山自選講談集」


(自主製作CD・自宅収録・各2千円・パソコンで記録したディスクのためプレイヤーの仕様によっては再生できない場合がございます)通販はいたしません。

・愛山主催会のみにて発売

(1)「(寛政力士伝)谷風の情相撲」「(講談私小説)酒の染み」

(2)「蜀山人」「気になる男」

(3)「(難波戦記)真田の入城」「あの時の男」

(4)「(赤穂義士銘々伝)大高源吾」「(講談私小説)真剣師」

(5)「(赤穂義士銘々伝)二度目の清書」「(露地野裏人作)温かい年賀状」

(6)「般若のお作」「(露地野ぼん子作)修学旅行」

(7)三家三勇士「三十三間堂通し矢」講談私小説「強制送還」



「神田愛山自選講談集別巻」

(別巻1)「天保水滸伝(一)繁蔵相撲の啖呵」「天保水滸伝(二)鹿島の棒祭り」

(別巻2)「天保水滸伝(三)ボロ忠売り出し」「(四)笹川の花会」

(別巻3)「天保水滸伝(五)「潮来の遊び」天保水滸伝(六)「平手造酒の最期」
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# by aizan49222 | 2010-07-24 00:34 | 愛山自主制作CD情報
扇風機
 高校を出るまで、わたしは父親の会社の社宅に住んでおりましたが、冷暖房器具はコタツと扇風機だけでした。
 扇風機は首振り機能だけで、タイマーはついてはおりません。
 おまけに両親の部屋に1台しかありませんから、とても子供部屋まで、扇風機の風は届きません。

 そこでわたしは夏の夜になりますと、いつも濡らしたタオルと団扇を枕元に置いて寝ていました。
「大人になったら、扇風機をつけっぱなしで寝るんだ」
 と、毎日のように夢見ていたものです。

 しかし大学に進学して川崎で一人暮らしを始めたときも、親は冷暖房器具を買ってくれませんでしたし、講釈師になってからも無縁の品でした。
 ただでさえすくない収入はすべて飲みしろにまわし、コタツや扇風機を買う余裕は、とてもなかったのです。

 ですからわたしにとってコタツや扇風機は贅沢品なのです。
 今はおかげさまでタイマー付扇風機をフル回転させていますが、エアコンを買ったことがありません。
 コタツや扇風機を贅沢品と思っている人間にとり、エアコンなどは王侯貴族の持ち物なのです。

  ……このアパートの部屋の前の住人がエアコンを残していってくれましたが、やはり分不相応との思いが強く、とても使えません。
 使っていると料金が気になって冷や汗が流れてくるのです……。
 ですから来客があるとき以外には、エアコンは滅多に使用していません。
 わたしはすでに贅沢品の扇風機を使いまくっているのです。
 これ以上の贅沢は罰が当たります。
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# by aizan49222 | 2010-07-20 21:49 | 愛山メッセージ