ＣＤ発売のこと

《昆虫食》
　戦場で食べるものがなく、動いている動物ならなんでも口にして飢えをしのいできた兵隊さんが生きておられたら「昔の戦場を思い出してしまう」と、昆虫なんか食べないでしょうね。まさに昆虫食と名前を変えたゲテモノ喰いです。

《軍歌》
　この年齢になりＣＤで軍歌を聴いていると、とても落ち着きます。「戦友」は叙情詩で「異国の丘」は名曲です。「特攻隊節」という歌があるのには驚きました。
　……そういえばわたしが子供の頃の運動会で流れていたのは軍歌でした。「軍艦マーチ」で駈けっこをしたものですが、これは昭和30年代までの風景で、今は昔の物語。

《女優講談》
　先日の日本講談協会定席で前に「お富与三郎」が出ているにもかかわらず二つ後の高座で、またも「お富与三郎」を演じてしまった女流がおりました。
　「車読み(リレー講談)」では同一主人公を続けて読みますが、こうした定席の(すぐ後の出番ならばともかくも)離れた高座で､いくら前とは違うくだりとはいいながら、同じ主人公のものを読むのは「ネタがつく」といってタブーなのです。
　わたしが高座を下りた彼女にそのことを指摘すると「いけなかったんでしょうか⁉」と唖然とした表情を浮かべていましたが、その反応をみて「こんな素人でも知ってることがわからないのか」と、今度はわたしのほうが唖然としてしまいました(笑)。
　彼女はベテランですが、大体が女優の勉強のために師の元に稽古に通い、前座修行をすることもなく、女優のままにプロの講談師を名乗るようになった、いわゆる女優講談師なのです(師がその存在を許してしまったのです。功罪という言葉がありますが、これは師の罪です)。
　つまり講談師としての了見ではありませんから、講談の基礎知識にまったく疎く前述したような間違いをおかしてしまうのです。
　……そのネタ帳を見たお仲間の方は「なんだこりゃあ！」と驚きあきれる前に事情をお察しください(笑)。
　またあの日のお客さまにもおわび申し上げます。

《ＣＤ発売のこと》
５/29発売『神田愛山講談集』収録演目「寛政力士伝～谷風の情相撲～」「敵討母子連れ」(原作：菊池寛)(ｿﾆｰ･ﾐｭｰｼﾞｯｸﾚｰﾍﾞﾙｽﾞ 3300円(税抜3000円))お求めは全国のＣＤショップ、またはｿﾆｰﾐｭｰｼﾞｯｸｼｮｯﾌﾟﾞにて！！
　古希でのＣＤデビューは本当に珍しいようですな(笑)。
　ましてわたしの場合はただの遅咲きではなく超遅咲きですからな。ギネスに載らないかしら……(笑)。

《神田愛山芸道五十周年三夜連続独演会》
　まだ読み物は決めておりませんが(笑)ご予約はお急ぎください。残席僅少で６日は完売となっております。

『神田愛山芸道五十周年三夜連続独演会』
６/４(火)５(水)６(木・完売)
千代田区立内幸町ホール
各日開場18:00開演18:30
１日券各日4000円
(問)03ー6268ー9818(平日12:00～18:00)らくごカフェrakugocafe@hotmail.co.jp
神田愛山(各回二席)
前講：田辺いちか(全日)
《ゲスト》
６/４(火)(通好みフラの噺家)瀧川鯉昇
６/５(水)(イナセなお兄ちゃん)柳家三三
６/６(木・完売)(ご存じ)柳家喬太郎