このブログで以前裁判員制度を題材にした小杉憲治さんの『裁判員ーもうひとつの評議』(NHK出版・2010年刊)をご紹介しましたが、姉小路祐さんの『京女殺人法廷』(講談社・2008年刊)も裁判員制度の欠陥と長所を浮き彫りにした名著です。
とくにわたしが心惹かれましたのは作中人物に「裁判員制度は裁判員の人権を無視している」といわせていることです。
わたしはこの言葉こそ裁判員制度の本質をついていると思います。
たしかに裁判員に選ばれてしまったら、裁判の期間中まともな日常はおくれなくなってしまいます。
どうやら国は裁判員制度が抱える矛盾を認めながらも見切り発車をしてしまったようで、ここにも権力の傲慢がうかがえます。
『講談カフェ昼席』4/10(火)4/17(火)13:15
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ワンドリンク付・ブログプリント持参割引なし)
4/10(火)いちか・神田真紅・神田あおい・神田春陽(仲入り)神田愛山
4/17(火)いちか・神田紅佳・一龍斎貞寿・神田織音(仲入り)神田愛山