地元の公立図書館廃棄図書で北方謙三さんの長編を入手。
北方さんを読むのは初めてですが、ハードボイルド作家といわれていますが、良質な作品ながらも、やはりわたしの大好きなハードボイルドではなく暴力小説でした。
ハードボイルドと暴力小説は似て非なるもので、冷徹な視線に乾いた文体、あくまでも主人公の心情を抑えるハードボイルドはレイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルド、三好徹……そして結城昌治先生以外に書き手はいないようです。
今回の独演会からわたしが申し上げる連続講談は、その結城先生原作の時代ハードボイルド「斬に処す~甲州遊侠伝」全十二席です。
わたしのことですから何席目からお聴きになられても筋がお解りになられるように演じますが、最初からお聴きになっていただければ、これに越したことはございません。
従来の侠客伝とは一味違う講談ハードボイルドです。
そしてこの甲州遊侠伝が、わたしの生涯最後の連続読みになると思います。どうか記憶におとどめください。
ご来場のほど、お待ち申し上げております。
『神田愛山独演会』3/31(金)19:30
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ブログプリント持参割引有り)
愛山演題~結城昌治原作『斬に処す』より「甲州遊侠伝(一)無宿人勝蔵」他一席