《博打打ち》
違法カジノ店に出入りをしていたバドミントンのトッププレーヤーA君にB君。
謝罪の記者会見を見た限りでは、B君はともかくA君の反省の態度は弱いですね。
言葉だけが上滑りしていて実感がなく無機質な目で、あくまでも他人事の感覚で悲劇のヒーローを気取っていると、わたしの目には映りました。
大体彼は根っからの目立ちたがり屋のようですから、どういう形であれスポットライトを浴びて喜んでいるのかもしれません。
それでも記者会見の後にバドミントンの協会から厳しい処分がくだされて、さてこれからA君に罪の意識が芽生えてくるかどうか……。
それにしても彼らが所属している企業の男子バドミントン部はすごいところですね。
ほとんど全員が裏街道の博打打ちとは、まさに侠客伝の世界です。
《箱庭》
藤沢周平さんの書かれたものを初めて読みました。短編集を二冊。
20年以上前に釈場のお客さんからいただいたものを、ようやく手にしたわけです。
繊細な情景描写は感に堪えませんが、まるで箱庭を鑑賞しているように小綺麗にまとまった小説で、これでは作中世界の広がりを、あまり感じることができないなと不満を感じた途端に、この本をいただいたちょうどその頃、ある浪曲界の大看板に「あなたの高座は箱庭のようだ」と鋭い指摘を受けたことを思い出しました。
大看板はわたしを傷つけないように穏やかな口調で箱庭といわれたのですが、その言葉でわたしの天狗の鼻はへし折れました。
その大看板も、もはやこの世の人ではありませんが、今のわたしの高座を、ぜひとも聴いていただきたかった……。
『第10回高岡講談会』
4/17(日)13:30
富山県高岡文化ホール(多目的ホール・JR越中中川駅下車徒歩3分・高岡市中川園町13ー1)
1500円(ブログプリント持参割引なし・高校生以下500円)
「(難波戦記)真田幸村大坂入城」神田愛山
「応挙の幽霊」「(荒井到作)志をもつ男、伊能忠敬物語」神門久子
「(神田愛山著『ベラ 私小説掌編集』より)出身地」神田愛山
※「ベラ 私小説掌編集」神田愛山著・B6版76頁(「ダンボールの位牌」「出身地」「ベラ」の三篇)1000円(税別)販売あり
神田愛山独演会番外編『神田愛山とアマ弟子(露地野一門)の会』
4/24(日)13:30
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ブログプリント持参割引あり)
一部アマ弟子発表会
「ご挨拶」神田愛山
「家光を囲む人々」露地野なでし子(吹抜雅子)
「(荒井到作)志をもつ男、伊能忠敬物語」露地野ぼん子(神門久子)
(仲入り)
二部神田愛山独演会
「笹野権三郎焼餅坂」「就活物語」神田愛山
※「ベラ 私小説掌編集」販売あり