《事件(大岡昌平著)》
この小説は大岡昌平先生の名作で(昭和36年に新聞連載されたものを52年に刊行。第31回日本推理作家協会賞受賞作)推理小説と銘打っているわけではありませんが、ある殺人事件の裁判の過程を克明に綴った作品で、
『法律というものは常識からはずれたところにあり、検事や弁護士の屁理屈の正統化に用いられ、裁判官と称する法律マニアが判決をくだす』
ということを痛感しました。過去に何度か映像化もされておりますね。
《相撲解説》
雑事を片づけながらNHKテレビの相撲中継に耳だけ傾けておりましたが、その日の解説者の無頼を気取った物言いが何とも不快で、このことを相撲好きの知人に話しましたら「軽薄と失言と不謹慎が売り物の解説者」と教えてくれました。
昔のNHKならば考えられません。
ただ視聴率を稼げればそれでよいというものではないでしょう。
NHKの民放化といいましょうか、相撲放送史に汚点を残しました。
《神田愛山独演会》
伺い続けております徳川天一坊も、いよいよ佳境の「紀州調べ」となります。
これから天一坊の悪事が露見する大岡裁きとなるわけですが、今席はその前奏曲といったところです。
そして品川陽吉遺言シリーズⅣはネタ下ろし(目下構想中)。
正直に確定申告をすませられた方も、そうでない方も(笑)年度末の一日を、わたしの独演会でおすごしください。
『神田愛山独演会』
3/25(金)19:30
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ブログプリント持参割引有り)
愛山演題「徳川天一坊(十五)紀州調べ(上)」「(講談私小説)品川陽吉遺言シリーズⅣ」
※「ベラ 私小説掌編集」神田愛山著・B6版76頁(「ダンボールの位牌」「出身地」「ベラ」の三篇)1000円(税別)販売あり