陽司が亡くなり、また男性講釈師の数が減りました。
今後は数の論理で女流講釈師の天下となります。
世代交代ではありません。釈界(講談界)の場合は性別交代になってしまうのです。
今後の男性講釈師は貞橘、春陽、鶴遊あたりに期待をかける以外にはありませんが、彼らにしても女流講釈師にまぎれての希少価値として命長らえていくのかもしれません。
とまれ男性の骨格美であり、ダンディズムが根底に漂う伝統講談の炎を消さないように、この年になり、またさらに踏ん張らなければいけないとは、わたしも琴調さんも思いもよらなかったことです。
本物を聴かずに本物以外のものを本物と思われてしまうことが、いちばん困るのです。
この「神田愛山・宝井琴調~冬の会」の意味と価値が解らずに興味を注がれない方は、そもそも講談を聴く資格のない人です。
『神田愛山・宝井琴調~冬の会』
3/10(木)19:00
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ブログプリント持参割引有)
「三方ヶ原軍記」愛山
「小政の生い立ち」琴調
(仲入り)
「小田小右衛門」琴調
「葛飾北斎と谷文晁」愛山
※「ベラ 私小説掌編集」神田愛山著・B6版76頁(「ダンボールの位牌」「出身地」「ベラ」の三篇)1000円(税別)販売あり