電車の中で泣き、叫んでいる赤ちゃんがうるさくて、何とかなだめる方法はないだろうかと、赤ちゃんをあやすスマホのアプリが開発されたそうですが、過日わたしが乗り合わせた車内で、そのアプリを開いているママがおりました。
たしかにベビーカーの赤ちゃんはご機嫌におとなしくしておりましたが、しかしこのアプリから流れる音声がやかましいの何の!
まことに皮肉なことには、赤ちゃんを鎮めることには成功しても、今度は赤ちゃんを鎮めるアプリ自体が、騒音と化してしまっているのです。
ヘッドホンからの音漏れとまったく同じ状態です。
しかしこのママは周囲のことなどすこしも気にかけてはおりません。
それどころか時々手拍子をとりながら、シルバーシートに座り、満面の笑みで、ベビーカーの赤ちゃんをあやしております。
この赤ちゃんはママの薫陶を受け、まず間違いなくマナー知らずの人間として育つはずです。
それにしても新聞で読みましたが、某信用調査会社の調査によりますと、アンドロイド系スマホアプリの四割は悪意に満ちているそうで、この驚くべき数字に愕然といたしました。
もし客席の四割が悪意のあるマナー破りの客だったとしたら……(笑)。