我々の本番前の稽古は稽古であって稽古ではありません。
我々の本当の稽古は高座です。
つまりお客さんを前にして本息でかかる本番の高座が、我々の本当の稽古となります。
本番前の稽古は(間違いなくこれも稽古ではありますが)アウトラインの確認であり、不安の解消の意味合いのほうが大きいのです。
もうこれ以上オレに望むべくもない、何も望んでくれるなというあきらめの境地に達するまでに、本番前の稽古を重ねていれば、それですこしは気が落ちつこうというものです。
ですから本番前の稽古で夢にもうまくなろうなどと思ってはいけません。
本番前の稽古は精神安定剤であるのです。
どうか独演会をよろしくお願い申し上げます。
新作は結城昌治先生の「不可抗力」をやります。
……さ、このコーヒーを飲んだら稽古をいたしましょう。
「神田愛山独演会」3/29(金)19:30
らくごカフェ(神保町駅A6・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターより・千代田区神田神保町2ー3)
2000円(ブログプリント持参割引あり)
愛山演題「清水次郎長伝(十三)飯田の焼き討ち」他新作一席・自主制作CD販売