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神田愛山独演会
 その日は地域の水道管工事があって、工事中の四時間は水道の蛇口を閉めておかなければいけないのに、歩いて四十分はかかるホームセンターで大量コピーをしている最中に、わたしは瞬間湯沸かし器と風呂釜につながる水道の蛇口を閉め忘れてしまっていることに気づきました。
 蛇口をきちんと閉めておきませんと後に水量が狂ったり、器具が損傷する恐れがあるのです。
 何という失態か!
 小心者のわたしは一瞬のうちにパニック状態におちいり、やたらに喉が渇き、心臓が激しく波打ち、膝が震え出しました。
 わたしはコピーをすませますと、息も絶え絶えに大急ぎでアパートへ戻って蛇口を閉め、あとは運を天にまかせようと、もう一度確認のために水道局からの水道管工事に関するパンフレットを読み直したところ……何と工事は前日に終わっておりました!お粗末!

  またその翌日は駅まで向かう途中で激しい雷雨に遭ってしまいました。
 昼になって外が暗くなってきましたので、(大気が不安定になるという予報は承知をしておりましたから)天気がくずれる前に寄席へ出かけようとしたところが裏目に出てしまったのです。
 何故よりによって最悪の天候の中を出かけようとしているのか……。
 わたしは必死に傘にしがみついてヒョウの攻撃をかわしながら、これが自分の人生の象徴であるかのような妙な気分に囚われてしまいました。
 おまけに駅のホームへ立った瞬間、雨があがって陽が射してきました……(笑)。

 奇数月最終金曜日恒例の「神田愛山独演会」の日にちが迫ってまいりました。18:30開場19:00開演で20:00をこぼれる程度でお開きにいたします。なりふり構わずのお願いです。ご来場を心底お待ち申し上げております。
  以下読み物の解説です。

「羽黒の勘六」わたしの師匠二代目神田山陽がいちばん好きだった次郎長伝が、この「羽黒の勘六」です。「次郎長の貫禄が、実によく出ている読み物だよ」といっておりました。しかし難しい講釈で、わたしはなかなか満足できず、半ばあきらめていたのですが、今回久しぶりに頭の中でさらってみましたところ、一席にかかる時間が短く感じられました。時間が短く感じられたということは……つまり手に入ったという証拠なのです。教わってから三十余年かかりました。

「(講談私小説)夢の中の弟子入り」無名の講釈師品川陽吉を登場させ、その日常をセミドキュメント風に語っていくのが、わたしの講談私小説ですが、今回は昨年お亡くなりになられた立川談志師匠に対する思い入れを、たっぷり語ります。入魂の一席になるはずです。新作ネタ下ろし。

「神田愛山独演会」5/25(金)19:00
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「清水次郎長伝(八)羽黒の勘六」「(講談私小説)夢の中の弟子入り」
・自主制作CD神田愛山自選講談集(16)「忠治山形屋」「(露地野裏人作)時効成立」販売
by aizan49222 | 2012-05-20 13:48 | 愛山メッセージ


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