清水次郎長伝も、いよいよ佳境となりました。五席目の今席は次郎長が男を売り出すきっかけとなりました「興津河原の間違い」の前編です。
ミステリータッチで読み進め、抑制をきかせる侠客伝ですが、師がもっとも得意としたお調子者の三枚目に活躍してもらいます。
従来庵原河原の間違いとして伝わってきたこの読み物を興津河原に変えたのはわたしです。庵原川はあまりにも小さな川で、この河原での間違いには無理があります。そこへいくと興津川は大きい……。師も笑って許してくれました。
この独演会は前座さんもつかわず、わたしが古典と新作を二席続けて演じる文字通りの独演会です。
毎回厚意的で、温かいお客さんに救われています(それがらくごカフェという会場の大きな特徴かもしれません。おそらくはマスターとスタッフの方の人柄によるものでしょう)。
金曜日の夜です。いろいろとご都合もございましょうが、伝統芸の継承に客席からのお力添えを賜りますよう、万障お繰り合わせの上ご来場伏してお願い申し上げます。
「神田愛山独演会」11/25(金)19:00
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「清水次郎長伝(五)興津河原の間違い・上」他新作一席
…新作CDも販売いたします。
神田愛山自選講談集(15)「鉢の木」「(露地野裏人作)ポッタン」2000円