わたしが二つ目に昇進したのは昭和52年5月ですが、その年の暮れに角袖(着物に羽織る和風コート)を買って以来、33年間同じ角袖で通してきました。
わたしは正月を含めた冬季に5日ほどしか角袖を着ませんから、ここまで1枚で保たせられたのでしょうが、さすがに数ヶ所虫に喰われたりして、もう1枚購入しようかと、ここ数年悩み始めました。
しかし自分の芸人人生を70才までと想定すると(芸人に定年制度はありませんから、もちろんそれから先も仕事は続けられますが、まあ大体こんなところでしょう)今までこれ1枚でやってこられたのだから、もう先々のことはいいだろう。若いうちならともかく、今、緊急に必要ではないものを、ことさらに増やすことはないだろうとの思いも強く、決断がつかないままに成り行きの気分に判断をゆだねることにして、去年浅草の古着屋を数件巡ってみましたが、わたしの寸法に合うものはありませんでした。
わたしはガッカリしてホッとし、この辺の顛末を「角袖」という講談私小説にまとめました。
と、この一席を聴いたお客さんから、吉祥寺の古着屋で格安の角袖を見つけたとの連絡を受けて、早速出かけてみましたところ、わたしにピッタリの寸法でした。
おまけにわたしが漠然と考えていた予算の半額です。
わたしは悩むことなく購入して、その瞬間、これで70才までの投資はすんだと思いました(このことを新しい切れ場にして、そのうちどこかで「改訂版角袖」を高座にかけてみます)。
……先日お知らせいたしました「神田愛山・旭堂南海二人会」が、おかげさまで大好評!予約が殺到いたしております(営業上の惹句ではありません)。月末までに締め切るかもしれませんから、本当に1日も早いご予約を願います!
「神田愛山・旭堂南海二人会~悪党物語(ピカレスクロマン)」
4/22(金)19時・4/23(土)13時・カメリアプラザ6F和室
(亀戸駅北口2分・江東区亀戸2ー19ー1)
・各3000円(二日間通し券5000円・ブログプリント持参割引なし)
・愛山演題22日「(徳川天一坊)越前閉門」23日「(徳川天一坊)網代問答」
・南海演題22日「(浪花五人男)雁金文七、頭角現す」23日「(浪花五人男)勢揃い」
・前座は浪曲の玉川奈々福。22日「(左甚五郎旅日記)掛川宿」23日「団十郎と馬の足」(曲師・沢村豊子)
・全自由席(60席)。予約03ー3430ー6615愛山工房