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わたしの稽古法
 今度の独演会でネタ下ろしする「鼠小僧次郎吉伝(一)小仏峠」は講談本から起こしております。 例によって誰の小仏峠も参考にはしておりません。
 といって、ただ本に書いてある通りに暗記して読むのは活版読みといわれて笑われてしまいます。
 当然といえば当然ですが、やはり己の創意工夫が評価の対象となるのです。

 わたしがネタ下ろしをする場合には、台本を書いたあとは、ただひたすら覚えます。
 頭の中で何日も何日もストーリーを転がします。加筆修正をほどこします。
 するとそのうちに頭の中の読み物が「もう頭の中にいるのは窮屈だ。いい加減で外に出してくれ。声に出して読んでくれ」と悲鳴をあげます。絶叫します。
 そしてこの機をとらえて、本息で稽古を始めます。三回稽古をすれば、大抵形になります。
 今回の小仏峠も、いつもと同じ段取りで仕上げました。

 しかし最終的には高座です。生のお客さんに読み物をぶつけてみて、初めて登場人物に血が通い、肉がつきます。作品に魂が宿ります。

 また他一席の新作は「訓練士」に決めました。
 講談ショートショートの旧作ですが、久しぶりなので、ネタ下ろし同様の緊張感があります。
 蛇足ながら、講談ショートショートは結末が命です。

 最後のお願いです。
 ぜひともご来場くださいますように……。

「神田愛山独演会」7/30(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「鼠小僧次郎吉伝(一)小仏峠」「訓練士」

・当日会場にてCD販売~神田愛山自選講談集(8)「小夜衣草紙」「やかましい休日」
by aizan49222 | 2010-07-28 00:05 | 愛山メッセージ


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