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愛山自主制作CD新発売!
神田愛山自選講談集(16)
「忠治山形屋」「(露地野裏人作)時効成立」2000円

神田愛山自選講談集別巻9
「清水次郎長伝(六)興津河原の間違い(下)」「清水次郎長伝(七)小政の生い立ち」2000円

愛山主催会のみにて発売。通販はいたしません。パソコンで記録したディスクのためプレイヤーの仕様によっては再生できない場合がございます。
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by aizan49222 | 2012-03-30 11:22 | 愛山自主制作CD情報
神田愛山独演会
《合格発表》
受験生が合格発表を迎える朝は、とても不安で怯えていることでありましょう。
 が、わたしの基本情緒が、まさにその「不安と怯え」なのであります。
 目が覚めてから眠るまで、こんな負の感情に一日中支配されているのは、わたしの生い立ちに問題があることは明らかですが、ま、それはそれとして、つまりわたしは毎日が合格発表の当日なのです。
 だからもう終日ビクビクオドオドと緊張のしまくり!お察しあれ!


《1グラムの謎》
A氏とB氏に同じ枚数のB5判チラシをお送りしようと郵便局へ行きましたところ、片方の封筒のほうが1グラム重いといわれました。
 封筒自体の重さが違うのか(共に同じメーカーの同じ型の物なのですが)それとも貼ったセロテープの長さ(量)の問題なのか、窓口の方もわたしも、まるで狐につままれたような思いでした。
 が、この1グラムの違いで、その封筒のほうが20円高くなってしまうのです。
 でも仕方がありませんから、そのまま託しましたが、1グラムの謎だけは残りました。


《神田愛山独演会》
今回の清水次郎長伝は「小政の生い立ち」です。三代目神田ろ山先生に教えていただきました。教わったものは教え返さなければいけません。それが伝統芸というものです。
 で、講談の若手にも教えましたが(神田春○…特に名を秘す)落語の柳家喬太郎さんにも教えました。今ではさまざまな落語会の高座にかけてくれているようです。喬太郎さんの小政を聴かれた方は、そのルーツであるわたしの小政を、ぜひお聴きになってみてください。それが義務というものです(笑)。
 そうしていただければ喬太郎さんがどういう具合に講談を落語として組み立てていったかがおわかりになるはずです。こんな体験は滅多にできるものではありませんよ。
 また当日は小政を収録した自主制作CDも木戸で販売いたします。
 ご来場伏してお願い申し上げます。


「神田愛山独演会」3/30(金)19:00
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「清水次郎長伝(七)小政の生い立ち」他新作一席

……自主制作CD新作発売~神田愛山自選講談集別巻9「清水次郎長伝(六)興津河原の間違い(下)」「清水次郎長伝(七)小政の生い立ち」2000円(パソコンで記録したディスクのためプレイヤーの仕様によっては再生できない場合がございます)
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by aizan49222 | 2012-03-23 13:02 | 愛山メッセージ
500円の春
《地震の話》以前ご紹介した『これから先何年以内にどのくらいの確率で大地震が発生するかの数字をヤマカンで発表した先生』を含めて、最近の地震の話は諸説紛々。それが客観的情報なのか、興味本位なのか、それとも噂なのかが、まったくわからなくなってきてしまいましたね。
 みなさんが「我こそ正論。信頼すべき研究結果」といっておられるようですが、これを昔から「煽動多くして船山へ登る」と申します……。
 でもひとつだけいえることは、この状況下で大地震発生を言い続けていれば間違いなく誰かの説が当たるということです。宝くじと同じです。

《理不尽》下戸は上戸に無理やりに酒席に付き合わされますが、その反対に上戸が下戸に無理やりに付き合わされて甘味喫茶へ行ったという話は、あまり聞きませんね。理不尽です。

《500円の春》行きつけの洋服屋さんで、春向きのシャツを衝動買いしてしまいました。500円で手に入れた春であります。


「神田愛山独演会」3/30(金)19:00
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「清水次郎長伝(七)小政の生い立ち」他新作一席
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by aizan49222 | 2012-03-20 11:08 | 愛山メッセージ
震災報道と神経症
 あまりにも生々しくてリアルタイムには見ることができなかった被災地の映像を(その頃のわたしはケーブルテレビでドリフターズのコントばかりを見ていました)大震災から一年経った特集番組で見てみましたが、やはり鬱気分におちいってしまうことは否めません(脳内被災)。
 わたしにはすべてのメディアが「他局、他社よりいかに脅しているか」を競い合って視聴率をかせぎ、発行部数を伸ばしているとしか思えないのです(こうした感想しか抱けないというのは、わたし自身の思考回路に問題があるのかもしれませんが)。
 もちろん有識者たちの客観的な意見や災害データの提示に被災者たちの貴重な体験談もありますが、それらのものさえ国民を「脅すための小道具」にしかつかわれていないと、わたしの目には映ってしまうのです(怪談噺の演じ方と似たところがあります)。
 またあの日のことを忘れてはいけないと口を揃えていいますが、そんなことはいわれるまでもなく、忘れようにも忘れられないのが、あの大震災ではないですか!
 しかし忘れようにも忘れられない大震災であればこそ、たとえ神経症を患おうと(神経症とは自分がいちばん怖れるものを抑圧して逃避し続ける病気ではないかと思っています)あの大震災を忘れたふりをしなければ生きていけない人たちもいらっしゃるはずなのです(わたしがドリフターズのコントを見続けていたように)。
 ですから神経症とは健常と錯乱の間で揺れ動く人たちが生存し、人間としての尊厳を守るために罹病せざるを得ない必要悪的な病なのかもしれません。
 とにもかくにもわたしは一年前は「もう講談を演じることはできないのではないか」とあきらめておりましたから、一年後の今は講釈師として一度は捨てた命を拾ったような気分でおります。

「神田愛山独演会」3/30(金)19:00
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ブログプリント持参割引有り)
・愛山演題「清水次郎長伝(七)小政の生い立ち」他新作一席
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by aizan49222 | 2012-03-14 22:19 | 愛山メッセージ
今月の講談カフェ
先日、わたしのパソコンのプロバイダーからメールが届きました。
 曰わく「お送りしているメールが弊社からのものであることに間違いないことを証明するために、これからは電子署名を付け云々」とあります。
しかしですね、プロバイダーさん。
 わたしのようなパソコン万年初心者は、すでに電子署名なるものからして理解に苦しむのですよ。電子署名というのは一体何なのですか!?そしてどうしてこの言葉に対する注釈をつけていただけないのですか!?
 ですからその後の文章を読む気もしなくなってしまいます。
 それはそうでしょう、この文章で一体何をいいたいのか、冒頭の言葉からしてわからないのですから、その先の文章を読んでもわかるわけがなく、もうお手上げなのですよ(プロバイダーのテクニカルサポートに電話して尋ねようにも、専門用語を駆使してくる先方の説明を聞いているうちに、ますますわからなくなってしまうのが常です)。
プロバイダーとしては、インターネットをより安全に使いやすくするために、さまざまな工夫をこらしているつもりなのでしょうが、工夫をすればするほど、パソコン万年初心者には理解不能、操作断念となってしまうのです。
まったくの悪循環で、わたしにとってパソコンはけっして楽なものではありません。
 どうしても仕事で必要な方や、メカニックに強い方、また身近にパソコントラブルの相談相手になってくれる人がいれば話は別ですが、そうでない人は、世の風潮に押し流されることなく、本当にパソコンが自分に必要なものかどうかを熟慮なさったほうが無難だと思います。何も自らすすんで苦難の道を歩むことはありません。山中鹿之助ではないのですから(プロバイダーメールの例にならい、この山中鹿之助という人物をご存じなくても、あえてご説明申し上げません)……。
 それにしてもあのメールは、本当にプロバイダーからのものだったのかしら……。

 今月の講談カフェが近づいてまいりました。平日の昼下がりの講釈場を、ぜひともご堪能ください。ふらりとお立ち寄り願います。全当日自由席です。


「講談カフェ」3/13(火)13:15
・らくごカフェ(地下鉄神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣古書センタービル5F…ビル裏口エレベーターよりお乗りください 5F降りて左・千代田区神田神保町2ー3)
・2000円(ワンドリンク付)ブログプリント持参割引なし
~松之丞・神田すず・神田春陽・神田阿久鯉(仲入り)神田愛山
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by aizan49222 | 2012-03-09 17:43 | 愛山メッセージ
前座時代
「師匠、そろそろ名前をつけてください」
 入門して半月ほど経ちましたか、新宿末広亭へ鞄持ちでついていった帰り。ラーメン屋でご馳走になりながら、わたしは思いきって師匠にお願いをしました(師匠に願い事をしたのは、後にも先にもこのときだけです)。芸名をつけてもらわないことには、おれは本当に弟子入りが叶ったのかと、不安で仕方がありません。
 師匠は「ウーン、そうだねえ」と呟き、小考して「これでいいだろう」と陽寿(ようじ)という名前を割り箸袋の裏に書いてくれましたが、この名前は三日でボツになりました。語尾が下がって若者らしくないという理由からです。
 そしてその代わりにもらった名前が一陽来復の一陽。すっきりしていてわたしは大いに気に入り、同じく気に入ってくれた一門の客分馬場光陽先生は、わたしに直筆の「三方ヶ原軍記」の台本をプレゼントしてくれたほどです。
 わたしは一日おきに師匠のところへ電話を入れます。もちろん用事があれば出かけていき、掃除、片づけ、買い物等の雑事をこなすわけです。
 いちばん最初に教わりました読み物は「鉢の木」以下「笹野権三郎」「清水次郎長伝」の順となります。
 カセットレコーダーなど持っていませんから、旧式のテープレコーダーを風呂敷に包んで担ぎ持参し、師匠に読み物を吹き込んでもらうのです。
 ……さすがに師匠はこのテープレコーダーには驚いたようで、その後しばらくして「これを君に貸してあげるから」という名目で、わたしにカセットレコーダーをくれました……。
 そして覚えたあとは聴いてもらわなければいけません。
 師匠の稽古は講談を音階としてとらえて、語尾の上げ下げ、セリフの緩急を、それこそ音符をなぞるようにして教えていきます(師匠は社交ダンスの教師を審査する資格をもっていました)。
 人物描写や性格設定などについて注意を受けたことは一度もありませんが、形や仕草にはうるさかったです。
 初高座は入門後三月目、麻布にあったヘルスセンターでの「鉢の木」。
 講談定席本牧亭に月に十日ほどつめての楽屋修業と、前述した通りに師匠の鞄持ちで落語の席や地域寄席についていくのが、わたしのおもな仕事で、アパートのある中野から本牧亭のある御徒町までを国電で往復してセブンスターを買うと足りなくなるワリ(給金)しかもらえずに、いかに月六千円の家賃とはいえ、あれでよく暮らせていけたものだと、未だに不思議でなりません。


  無意識にうつむき歩き肩縮む身に備はりし悪癖を知る


 ……その日師匠は帰宅途中に急に振り返りますと、鞄持ちのわたしに向かい「君は下を向きながら歩く癖がある。それはいけない。もっと胸を張って歩きなさい」と諭しました。師匠はわたしのそれまでの人生を見事に見抜いてしまったのです(将棋を指しながら形勢が悪くなると舌打ちをする癖も、後日楽屋で師匠に指摘されました。これは明らかに父親譲りです)。
 しかしわたしのこの癖は未だになおってはおりません……。

 ところで釈界(講談界)は何度も合同分裂を繰り返してきていますが、わたしが所属したその頃の日本講談協会は神田山陽一門と田辺一鶴一門の両派のみで形成されていました。
 しかしそのほとんどは俳優や他の演芸畑からの横滑り組で三十代を越えた者が多く、一鶴門下の中には天狗連(セミプロ演芸家)育ちで、師である一鶴先生のことを師匠とは呼ばずに「一鶴さん」と名前で呼んでいる者もいたほどです(彼は一鶴先生よりも年上でした)。
 頭数が四十人もいなかった当時の東京の講談界。師匠も一鶴先生も、とにかく人数だけは揃えようと競って弟子をとったのかもしれませんが、わたしと同世代の者が楽屋にいないのです。
 ですからわたしは協会の違う宝井畑の人たちと付き合うようになり、その関係は今でも続いています。
 落語の若手の人たちには(修業の辛さ云々は別の話にしても)毎日通う寄席があります。太い伝統芸の枠組みの中で守られているという安心感がある。が、講談の若手にはそれがない。
 わたしの場合一日おきに師匠に縛られているという拘束感はありますが(もちろん緊急連絡が入ればいつでも駆けつけます)講釈師として毎日出かける席がないというのは、あまりにもせつなく、焦燥感にも責め立てられて、空いた時間を埋めることに苦労しました。
 で、よく酒を飲みました。
 観光バスに乗車して名所旧跡巡りの仕事を始めたのも、この前座時代からです。
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by aizan49222 | 2012-03-04 22:19 | 愛山自伝・俳句と短歌