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神田愛山・宝井琴調夏の会
 わたしと琴調さんは昭和49年入門の、まったくの同期であります。
 時に、わたしが二十歳で琴調さんが十八。
 たとえ所属する協会は違っても、お互いがお互いの楽屋を訪ねて知り合って以来の付き合いとなりました。

 わたしと琴調さんが「男性の骨格美であり、根底にダンディズムが流れる伝統芸としての講談の最後の後継者」という言葉に嘘はありません。
 あるご定連に「たしかに女流の会とあなた方の会とでは、客質と高座の雰囲気が微妙に違いますね」といわれたことがありますが、その微妙な違いを守り続けているのが、わたしと琴調さんなのです。

 わたしの「河村瑞軒」は師二代目神田山陽の十八番中の十八番で、わたしは中学の頃に、この講談をラジオで聴いて「こんなに面白い落語のような講談があるのか」とビックリした覚えがあります。
 また結城昌治先生の「骨の音」は怪談を意識して短編小説から講談にしたわけではありません。あくまでも普通の読み物のつもりでした。
 が、初演以来お客さんに「とても怖い講談ですね」との評を受け続けるうちに、自分でも「怪談なのかなあ~」と思うようになった次第です。
 つまりこの作品は怪談ではないけれども……怪談なのです。

 前座さんは使わずに二人がたっぷり二席ずつ。
 神田愛山に宝井琴調……最強タッグだと思っています。
 どうぞ、ごゆるりと伝統芸をお楽しみください。


「神田愛山・宝井琴調夏の会」8/20(金)19時
・らくごカフェ(神保町駅A6出口・神保町交差点岩波ブックセンター隣・古書センタービル5F
 (ビル裏口のエレベーターを5Fで降りて左)・千代田区神田神保町2ー3)
・2千円(ブログプリント持参割引有り)
・「おたのしみ」琴調・「河村瑞軒」愛山
(仲入り)これよりミステリーと怪談…「(結城昌治原作)骨の音」愛山・「(牡丹燈籠)お札はがし」琴調
by aizan49222 | 2010-08-14 08:57 | 愛山メッセージ


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